「脚の形がずっと気になっている」「写真で自分の立ち姿を見て驚いた」。大人になってからO脚・X脚を気にされる方は少なくありません。ご相談をいただくたびに、最初にお伝えしていることがあります。脚の形の話は、「骨の形」と「体の使い方(動作)」を分けて考えないと話がかみ合わないということです。
結論から書きます。整体で変えられるのは動作の側であり、骨そのものの形を整体で変えることはできません。骨の形や変形の程度を判断するのは医療機関の役割です。この記事では、その線引きをできるだけはっきり書きます。
先に整形外科で確認してほしいサイン
見た目の相談の前に、医療機関で状態を確かめていただきたい場合があります。次に当てはまるときは、整体より先に整形外科を受診してください。
整形外科が先になるとき
- 左右の片側だけ曲がっている──日本整形外科学会は、片側のみの変形については病的なものを疑う必要があると説明しています。
- 痛みがある、動かしにくい──同学会は、変形が進むと痛みや機能障害を呈するようになると説明しています。
- 急に変わってきた、以前と脚の形が違う
- 膝が大きく腫れている、熱をもっている
- 膝がロックされたように動かなくなる、体重をかけられないほど痛い──英国NHSは、膝が大きく腫れている場合、変形がある場合、膝がロックする・崩れるように力が抜ける場合、体重をかけられない場合などは、すぐに医療相談につなぐよう案内しています。
- 転倒や事故のあとに形や痛みが変わった
脚の形の評価には、問診と診察に加えてレントゲンなどの画像検査が使われます。当院にはその手段がありません。「変形がどの程度なのか」「病的な原因が隠れていないか」は、整形外科でしか確かめられません。当院の施術は医療行為ではありません。
O脚・X脚とは、そもそも何を指す言葉か
日本整形外科学会は、O脚(内反膝)を「両膝が外側に彎曲した状態で、左右の内くるぶしをそろえても、左右の膝の内側が接しないもの」、X脚(外反膝)を「両膝が内側に彎曲した状態で、左右の膝の内側をそろえても、左右の内くるぶしが接しないもの」と説明しています。つまり、もともとは骨の並びを見た言葉です。
同学会の説明では、成長の過程でも脚の形は変わります。乳幼児期は生理的にO脚で、歩き始めたあと2〜6歳ごろにX脚の傾向になり、7歳ごろに成人の形態(およそ4度の外反)に近づいていきます。左右対称で痛みがないものは生理的な変形とされ、自然に改善するため治療は不要とされています。
一方で、靱帯のゆるみ、大腿骨や脛骨の形態異常(Blount病、くる病、骨系統疾患など)、骨端線損傷などのけが、といった原因による病的な変形もあります。この区別は、外から見た形や、床に立ったときの隙間だけでは判断できません。
「骨の形」と「動作」は別のもの
整体で扱えるのは、後者の動作の側です。ここをはっきり分けておかないと、「整体に通えば骨の形が変わるのか」という期待とのすれ違いが生まれます。
| 分けて考える対象 | 中身の例 | 確かめる・扱う場所 |
|---|---|---|
| 骨の形(形態) | 大腿骨・脛骨の形、関節の並び、変形の程度 | 整形外科(問診・診察・画像検査) |
| 関節の動き・筋肉の状態 | 股関節や足首の動く範囲、太ももやふくらはぎの硬さ | 医療機関のリハビリ、整体などの施術 |
| 動作・習慣 | 立つときの体重の乗せ方、歩き方、片脚重心、座り方 | ご自身の生活の見直し、施術での動作指導 |
骨の形を実際に変える手段は、医療の側にあります。たとえば変形性膝関節症に対する高位脛骨骨切り術は、すねの骨を切って膝の形を変える手術で、公益社団法人日本理学療法士協会の資料では、手術前のO脚から手術後にX脚へ形が変わる図として説明されています。骨の形を変えるのは、こうした手術の領域です。整体の施術で骨の変形が戻ることはありません。
では動作の側は何が関わるのか。膝のお皿(膝蓋骨)まわりの痛みについて、英国のケンブリッジ大学病院(Cambridge University Hospitals NHS Foundation Trust)の患者向け資料は、膝のお皿が太ももの骨の上を正しく動かないことで症状が起こると説明し、その背景として「筋肉や靱帯の硬さがお皿を横に引っぱる」「筋肉が弱くお皿を安定させられない」「扁平足や足の過剰な内側への倒れ込みといった力学的な要因」の三つを挙げています。同資料の運動では、膝のお皿の中心が足の第2趾(人差し指側)の上にくるように保つという目安が繰り返し示されています。骨の形とは別に、動かすときの向きという要素があるということです。
動作の側で見直せること
ここからは、骨の形とは切り離して、日常で見直せる範囲の話です。
- 片脚に体重を預けて立つ癖──信号待ちやレジ待ちで、いつも同じ脚に寄りかかっていないか。
- 座り方──横座りや脚を組む姿勢が長く続いていないか。
- 靴の減り方──左右で減る場所が違う場合、体重の乗せ方が左右で違っている手がかりになります。
- 股関節と足首の動き──膝は股関節と足首にはさまれた関節です。上下の動きが少ないと、そのぶんを膝が肩代わりします。
ストレッチや運動を試すとき
- 向く人──痛みが強くなく、医療機関で「動かして構わない」と言われている方。
- 避けてほしい条件──膝が腫れている、熱をもっている、けがの直後、担当医から運動を止められている場合。日本理学療法士協会の資料は、膝が腫れたり熱をもっている場合は整形外科を受診するよう案内しています。
- 中止する条件──痛みや疲労感が出たらすぐに中止してください。同協会の資料は、痛みや辛さを感じる強さのストレッチは逆効果であり、呼吸を止めずに無理のない回数で行うこと、動きが悪い方や痛みが強い方は理学療法士や医師に相談することを勧めています。ケンブリッジ大学病院の資料も、運動をして痛い場合は理学療法士か医師に相談するよう案内しています。
脚の形を「まっすぐに矯正する」ことを目標にした強い運動や、痛みを我慢して続ける方法はおすすめしません。目的は見た目を力ずくで変えることではなく、膝の一か所に負担が集まりにくい動かし方を身につけることです。
「何回で変わりますか」に一律の答えがない理由
もっとも多いご質問ですが、回数を一律にお答えすることはできません。理由は三つあります。
- 中身の割合が人によって違う──骨の形態がどの程度関わっているのか、関節の動きや筋肉の硬さがどの程度なのか、その割合が一人ひとり違います。骨の形態の割合が大きい方に、動作へのアプローチを重ねても、見た目の変化は限られます。
- 動作の癖は生活のなかで作られている──施術のあいだだけ動きが変わっても、一日の大半を占める立ち方・座り方が戻れば元に戻ります。
- 「見た目が変わった」の基準が人によって違う──膝の隙間の数値なのか、写真の印象なのか、履ける服なのか。何をもって変化とするかが揃っていないと、回数の話は成り立ちません。
初回60分のカウンセリングと検査で、いまの状態と、どの部分に対して何ができそうかを確認します。そのうえで通うペースをご提案します。効果には個人差があります。
ハレモアでできること・できないこと
ハレモアでは、初回60分のなかで問診と動きの検査を行い、股関節・膝・足首の動く範囲や骨盤の傾き、立ち方・歩き方を確認します。そのうえで、膝に負担を集めている太ももやふくらはぎの硬さ、股関節・骨盤の状態に対して骨膜整体でアプローチし、ご自宅でできるセルフケアや立ち上がり方をお伝えします。
・骨の形や変形の程度を判断すること(画像検査が必要です)
・骨の変形を戻すこと
・「何回で脚がまっすぐになる」とお約束すること
当院で対応が難しいと判断した場合は、その旨をお伝えし、医療機関の受診をおすすめしています。
よくあるご質問
整体でO脚・X脚は治りますか?
骨そのものの形が整体で変わるわけではありません。当院が行うのは、股関節・膝・足首の動きや骨盤の傾き、立ち方や歩き方といった動作の側を整えることです。動作が変わることで脚の見え方が変わったと感じる方もいますが、お約束はできません。当院の施術は医療行為ではなく、効果には個人差があります。
痛みはありませんが、見た目が気になるだけでも相談できますか?
姿勢や脚の向きについてのご相談も承っています。ただし、片側だけが曲がっている、年齢に不相応な変形がある、痛みや動かしにくさがある、身長の伸びなど他の心配な点がある場合は、まず整形外科で状態を確認してください。日本整形外科学会は、片側のみの変形については病的なものを疑う必要があると説明しています。
何回くらい通えば変わりますか?
一律には申し上げられません。脚の形の見え方には骨の形態、関節の動き、筋肉の硬さ、日常の立ち方や歩き方などが重ねて関わっており、どこがどれだけ関わっているかが人によって違うためです。初回60分のカウンセリングと検査で今の状態を確認し、そのうえで通うペースをご提案します。効果には個人差があります。
参考資料
- 「O脚・X脚」|日本整形外科学会 症状・病気をしらべる(O脚・X脚の定義、生理的変形と病的変形、片側のみの変形、診断に問診・理学所見・単純X線検査を用いること)
- 「変形性膝関節症」|日本整形外科学会 症状・病気をしらべる(診察でO脚変形の有無を調べること、保存療法と手術療法)
- 理学療法ハンドブック シリーズ7 変形性膝関節症(PDF)|公益社団法人 日本理学療法士協会(高位脛骨骨切り術で膝の形が変わること、ストレッチと運動の注意点、膝が腫れたり熱をもつ場合は整形外科を受診すること)
- Patello femoral syndrome (anterior knee pain or chondromalacia patella)|Cambridge University Hospitals NHS Foundation Trust(膝のお皿の動き、硬さ・筋力・扁平足などの要因、運動時にお皿の中心を第2趾の上に保つ目安)
- Knee pain|NHS(強い腫れや変形、ロッキング、体重をかけられない場合などにすぐ医療相談につなぐ目安)
※参考資料は一般的な医学情報および公的機関の資料です。骨膜整体そのものの効果を示すものではありません。
階段や立ち上がりでの膝の痛み、膝が伸びきらない感じについては「岡山・倉敷で膝の痛みに悩む方の整体」にまとめています。
頭痛腰痛肩こり専門整体院ハレモアが、日本整形外科学会やNHS(英国国民保健サービス)などの公的機関が公開している情報をもとに作成しています。記事の内容は一般的な情報であり、診断や治療にかわるものではありません。症状の判断は医療機関にご相談ください。当院の施術は医療行為ではなく、効果には個人差があります。
まずは60分の初回体験から
カウンセリング・検査・施術・セルフケアの指導まで含めて60分 3,300円(税込)。
いまの体の状態を、一緒に確認するところから始めます。