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体のはなし

テニスをしないのに肘の外側が痛い?仕事・家事で気になる方へ

更新 2026年9月26日 読了 約6分

「テニスなんてしたことがないのに、テニス肘だと言われた」。肘の外側の痛みで受診した方から、よく出る言葉です。日本整形外科学会は、上腕骨外側上顆炎(じょうわんこつがいそくじょうかえん)が中年以降のテニス愛好家に多くみられることからテニス肘と呼ばれる一方、テニスをしない人にも発症すると記載しています。名前と原因が一致していないだけで、珍しい話ではありません。

この記事は、肘の外側の痛みについて公的機関が示している一般的な情報と、医療機関を受診する目安をまとめたものです。特定の治療法をおすすめするものではありません。

先に確認してください
痛みが強い、腕を伸ばせない・動かせない、肘に腫れや変形がある、けがのあとに痛みが出た、手や指のしびれや力の入らなさがある──こうしたときは、自分で対処する前に整形外科などの医療機関を受診してください。また、セルフケアを2週間続けても痛みが残る場合も受診の目安とされています。詳しくは「医療機関を受診する目安」に記載しています。

どんな痛み方をするのか

日本整形外科学会は、上腕骨外側上顆炎の症状として「ものをつかんで持ち上げる動作やタオルをしぼる動作をすると、肘の外側から前腕にかけて痛みが出現」すると記載しています。そして、通常、安静時には痛みがないとされています。

つまり、じっとしていると気にならないのに、動作のときだけ痛む。この「動作でだけ痛い」という特徴があるため、仕事や家事を続けながら我慢してしまいやすい痛みでもあります。NHSも、肘の外側の痛みは軽いものから強いものまであり、持ち上げる・握る・手首を動かす動作で悪化することがあると記載しています。

日常で痛みが出やすい動作の例

  • タオルやぞうきんをしぼる
  • フライパンや鍋、やかんを持ち上げる
  • ペットボトルやドアノブをひねる
  • 買い物袋を手に下げて持つ
  • キーボードやマウスを長く使う

テニスをしない人にも起こる理由

日本整形外科学会は、主な原因として年齢とともに肘の腱がいたんで起こること、そして手首を伸ばす筋肉である短橈側手根伸筋(たんとうそくしゅこんしんきん)の起始部が肘の外側で障害されることが考えられていると記載しています。つまり、負担がかかる場所はラケットを振るかどうかではなく、手首を返す・物を握る動作をどれだけ繰り返すかに関わります。

NHSは、握る動作やひねる動作を繰り返すことで起こるとし、きっかけとなる例としてタイピング、裁縫などの手作業、テニス、楽器の演奏を挙げています。また、35〜54歳の人にもっとも多いとされています。調理、清掃、介護、美容、配送、事務など、手首と指を使い続ける仕事や家事は、どれも当てはまる可能性があります。

医療機関を受診する目安

NHSは「少なくとも2週間、肘を休ませてセルフケアを試しても肘の痛みが残る場合は、かかりつけ医に相談する」よう記載しています。日本でも、次のような場合は整形外科などの医療機関で相談してください。

受診をおすすめする場合

  • 2週間程度、負担を減らして様子をみても痛みが変わらない、または悪化している
  • 安静にしていても痛む、夜間に痛みで目が覚める
  • 肘に腫れ、熱っぽさ、変形がある
  • 肘を曲げ伸ばしできない、腕に力が入らない
  • 手や指にしびれ、感覚の鈍さがある
  • 転倒やぶつけたあとに痛みが出た
  • 発熱をともなう

整体は医療行為ではなく、診断を行うことはできません。上のような症状があるときは、まず医療機関で状態を確かめてください。

医療機関で行われる検査

日本整形外科学会は、診察で用いられる3つの検査を挙げています。いずれも肘の外側から前腕にかけての痛みが誘発されるかどうかを確認するものです。

検査内容
Thomsen(トムセン)テスト手首を伸ばす動きに抵抗を加えて痛みを誘発する
Chair(チェアー)テスト肘を伸ばしたまま椅子を持ち上げる
中指伸展テスト中指を伸ばす動きに抵抗を加える

これらは医師が診察の中で行うものです。ご自身で試して痛みを確かめる必要はありません。痛みを強めてしまうこともあるため、検査は医療機関にお任せください。

治療として挙げられていること

日本整形外科学会は、まず保存療法が選ばれるとして次の内容を挙げています。以下は一般的な情報であり、当院の施術内容ではありません。

  • ストレッチの実施
  • スポーツや作業の制限
  • 湿布や外用薬の使用
  • ステロイド注射
  • 専用バンドの装着

そして、保存療法で効果がない場合にのみ、筋膜切開術などの手術が検討されるとされています。

NHSは自分でできる対処として、痛みを起こす活動を避けるか減らすこと、パラセタモール(日本ではアセトアミノフェン)や外用の鎮痛薬、温・冷のパックを最長20分・2〜3時間おきに当てること、簡単な腕の運動、前腕のストラップやブレースの使用を挙げています。期間については、腕を数週間休ませることで良くなることが多いものの、それより長く続くこともあり、1年以上続く場合もあると記載されています。6週間たっても改善しない場合は理学療法が役立つことがあり、症状が6〜12か月続く場合には手術が検討されるとされています。

運動やストレッチを行うときの条件

  • 向く場合──医療機関で状態を確かめており、行っても痛みが増えない範囲である
  • 行う前に相談したい場合──けがのあと、肘に腫れや変形がある、手や指のしびれがある、関節の病気の治療中、注射や手術を受けたあと
  • 中止する目安──行っている最中や直後に痛みが強くなる、翌日まで痛みが残る、しびれや脱力が出る

自己判断では区別できないこと

肘の外側が痛むとき、上腕骨外側上顆炎はよくある原因のひとつです。ただし、それ以外の原因もあります。首から出る神経の症状として腕に痛みが出ることもあり、関節そのものの病気やけがもあります。日本整形外科学会が挙げている3つの検査が診察の中で行われるのは、まさに痛む場所だけでは区別がつかないからです。

「テニス肘だろう」と決めて対処を続けるより、一度診察を受けて原因を確かめたほうが、遠回りになりません。痛みを起こしている動作を減らしながら、受診の予約を取るのが現実的な進め方です。

よくあるご質問

テニスをしないのに、なぜ「テニス肘」と言われるのですか?

日本整形外科学会は、上腕骨外側上顆炎が中年以降のテニス愛好家に多くみられることからテニス肘と呼ばれると説明し、テニスをしない人にも発症すると記載しています。主な原因としては、年齢とともに肘の腱がいたむことや、手首を伸ばす筋肉(短橈側手根伸筋)の起始部が肘の外側で障害されることが考えられています。NHSも、握る・ひねる動作を繰り返すことで起こるとし、タイピングや裁縫などの作業、楽器の演奏を例に挙げています。仕事や家事がきっかけになることは珍しくありません。

どれくらいで治りますか?整体で治りますか?

まず医療機関で原因を確かめてください。肘の外側の痛みは上腕骨外側上顆炎で起こることが多い一方、ほかの原因もあり、診察や検査で確かめる必要があります。期間についてNHSは、テニス肘は腕を数週間休ませることで良くなることが多いものの、それより長く続くこともあり、1年以上続く場合もあると記載しています。そのうえで、少なくとも2週間セルフケアを続けても肘の痛みが残る場合はかかりつけ医に相談するよう記載しています。どの対応が向くかは、診断がついてから判断するのが順番です。

サポーター(バンド)は使ったほうがよいですか?

日本整形外科学会は保存療法の一つとして専用バンドの装着を挙げ、ほかにストレッチ、スポーツや作業の制限、湿布や外用薬、ステロイド注射を挙げています。NHSも前腕のストラップやブレースの使用を自分でできる対処として挙げています。ただし、どの装具をどのくらい使うかは状態によって変わるため、自己判断で長く続ける前に医療機関で確認してください。痛みが強い、腕が動かせない、感覚の異常があるなどの場合は、装具の前に受診が必要です。

まずは医療機関で原因を確かめてください
この記事は一般的な情報をまとめたものです。肘の外側の痛みは、原因を確かめることが最初の一歩になります。整形外科などの医療機関を受診してください。整体は医療行為ではなく、診断を行うことはできません。
岡山・倉敷で腰や姿勢のご相談をお考えの方は、「岡山・倉敷で腰痛に悩む方の整体」をご覧ください。
この記事について
頭痛腰痛肩こり専門整体院ハレモアが、日本整形外科学会やNHS(英国国民保健サービス)などの公的機関が公開している情報をもとに作成しています。記事の内容は一般的な情報であり、診断や治療にかわるものではありません。症状の判断は医療機関にご相談ください。当院の施術は医療行為ではなく、効果には個人差があります。

参考資料

  • 上腕骨外側上顆炎(テニス肘) — 日本整形外科学会(ものをつかんで持ち上げる・タオルをしぼる動作で肘の外側から前腕にかけて痛む/安静時は通常痛みがない/中年以降のテニス愛好家に多いことからテニス肘と呼ばれるがテニスをしない人にも発症/加齢による腱のいたみと短橈側手根伸筋起始部の障害/Thomsenテスト・Chairテスト・中指伸展テスト/保存療法としてストレッチ、スポーツや作業の制限、湿布や外用薬、ステロイド注射、専用バンド/効果がない場合に筋膜切開術などの手術)
  • Tennis elbow — NHS(肘の外側の痛みは持ち上げる・握る・手首を動かす動作で悪化することがある/握る・ひねる動作の繰り返しで起こり、タイピング、裁縫などの手作業、テニス、楽器の演奏が例として挙げられている/35〜54歳にもっとも多い/活動を避けるか減らす、鎮痛薬、温冷パックを最長20分・2〜3時間おき、簡単な腕の運動、前腕のストラップやブレース/数週間の休息で良くなることが多いが1年以上続くこともある/少なくとも2週間セルフケアを試しても痛みが残る場合はかかりつけ医へ/6週間で改善しない場合は理学療法、6〜12か月続く場合は手術が検討される)

最終確認日 2026年9月26日。NHSは英国の公的機関の情報で、受診の窓口や薬の名称は日本と異なります。この記事は診断や治療の代わりになるものではありません。